電子顕微鏡で見えた、ライラEVの姿
ライラEV開発物語③

電子顕微鏡観察で、ライラック乳酸菌が泡のようにEVを放出する姿を確認。「ライラEV」命名の経緯を紹介。
電子顕微鏡で見えた、ライラEVの姿ライラEV開発物語③

〈目次〉

電子顕微鏡で見えた、ライラEVの姿

「ライラック乳酸菌から生まれた“ライラEV”って、実在するものなの?」――そんな疑問に答えるために、研究は次のステップへ進みました。想像や仮説ではなく、 本当にライラック乳酸菌がEV(細胞外小胞)を出しているのか を、目で確かめる必要があったのです。

この記事では、電子顕微鏡による観察で見えてきた“泡のような粒子”の正体と、そこから「ライラEV」という名前が生まれるまでの流れを、わかりやすく紹介します。

そもそも「EV(細胞外小胞)」とは?

EV(Extracellular Vesicles/細胞外小胞)は、細胞が外に放出する、とても小さな“袋”のような粒子のことです。中には、細胞由来のさまざまな成分が含まれることがあり、近年さまざまな分野で注目されています。

ただ、ここで大切なのは「注目されている」という事実まで。現時点では、一般向けに断定的な効果効能を語るのではなく、 研究が進んでいる段階の素材 として捉えるのが安全です。

本当にEVを出しているのか?確かめるための観察

ライラック乳酸菌がEVを出している可能性が見えてきたとき、次に必要だったのは「実際に出ている様子」を確認することでした。

そこで活躍したのが、 電子顕微鏡 です。通常の顕微鏡では見えないほど小さな粒子を観察できるため、EVのような微細な構造を捉えるのに適しています。

研究では、ライラック乳酸菌の表面を電子顕微鏡で観察し、どのような形が見えるのかを丁寧に追いました。

ソーセージのように見えるライラック乳酸菌

電子顕微鏡で見たライラック乳酸菌は、細長い形で、たとえば「ソーセージのよう」と表現したくなる姿だったそうです。

そして注目すべきだったのは、その表面。

菌の外側に、 まるで泡がぷくぷくと出ているような 粒子が多数確認されたのです。

表面から“泡のように”吹き出す粒子――これがEV?

観察された粒子は、菌の表面から外へ向かって生まれているように見えました。まさに「放出されている」状態を思わせる様子です。

もちろん、顕微鏡で“見えた”からといって、すぐにすべてを断定できるわけではありません。ですが、研究の視点からは、

  • 粒子の出方
  • 粒子のサイズ感
  • 量の多さ

といった点が重なり、 EVである可能性が高い と判断できる材料になりました。

そして何より印象的だったのは、量。

ライラック乳酸菌は、表面から たくさんの粒子を出しているように見えたのです。

ここで生まれた名前、「ライラEV」

この「目で見て確かめられた」出来事は、開発物語の中でも大きな転機でした。

研究によって、ライラック乳酸菌がEVを出している様子が確認できたことで、この粒子には呼び名が必要になります。

そこで生まれたのが、

  • ライラック乳酸菌由来
  • EV(細胞外小胞)

を組み合わせた 「ライラEV」 という名前。

さらに、正式には「Lilac01-EV」という名称も整理され、研究の中で扱いやすい形へと整っていきました。

大量に増やせる見通しと、研究から次のステージへ

EVが確認できただけでなく、「これを十分な量で扱えるのか」という点も重要です。もし量が少なければ、研究自体が進めにくくなってしまいます。

観察と検討を重ねる中で、ライラック乳酸菌由来のEVは 比較的多く得られる見通し も立っていきました。

そして時は進み、2020年末ごろには、研究用途として試薬メーカーから販売される流れへ――。

基礎的な研究の積み重ねが、少しずつ社会で扱われる段階へと近づいていきます。

まとめ:ライラEVは「想像ではなく、確認された」

今回のポイントは、とてもシンプルです。

  • ライラック乳酸菌の表面を電子顕微鏡で観察した
  • 泡のように多数の粒子が放出されている様子が見えた
  • そこから「ライラEV」という呼び名が生まれた

ライラック乳酸菌は、たしかにEVを出していました。しかも、その量は少なくないように見えました。

こうして見つかった小さな粒子は「ライラEV」と名づけられ、次の研究と展開へつながっていきます。

◆ 登場人物 ◆

Dr.リラ子

本名:南田 公子 / みなみだ きみこ 北海道大学農学部卒業
博士(農学)

「ライラック乳酸菌」の単離をはじめ、特許技術である「オカラカプセル」の発明、および「細胞外小胞(EV)」の発見に携わり、これらを応用した『ライラック乳酸菌シリーズ』の開発を主導する。 確かな科学的エビデンスに基づき、現代人の腸内環境をイノベーションする研究開発を続けるとともに、製品を通じて世界中の人々の健康に貢献することを使命としている。

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